ただいま編集中の勝本みつるさん作品集「study in green 緑色の研究」印刷のかなめはもちろん緑。緑うさフサ毛、緑フサおさげ、緑フサまりも、さまざまな緑をどのように印刷するか、まずは色見本用入稿です。
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先日ル・コルビジェの3本組DVD-BOXの1巻目を借りてなんとなく見ていたところ
[amazon]、有名なサヴォワ邸がさまざまな形状の緑木にかこまれた白い箱であることに気づいて惹きこまれてしまった。映像は庭の樹木の外側から邸にちかづいてく。樹々に円く囲まれた芝生のまんなかに建つ白いサヴォワ邸って、勝本さんの green box を反転させたみたいだ。外殻である箱が、裏返がえって、コアになってまんなかにある。カメラが箱のなかにはいっていくと、すぱっと空いた四角い窓が、庭の緑を切り取ってる。箱の中から、窓の外の緑(=箱のなかの緑)をみているようなふしぎな感覚。白い壁に床に映る庭の緑がひどくうつくしい。(DVDとはちがう映像だけれどかなり近いものがyoutubeあがってます
[tube])。この巻に収録されている初期作品にはほかにも、「ラ・ロッシュ=ジャンヌレ邸」「レマン湖畔の小さな家」「リブシッツ=ミスチャニノフ邸」と、緑を配した白い箱という外観をもつ3つの邸があって、1923-29年のコルビジェのなかに緑のモワモワと白い箱というモチーフがひとつあったんだという気がした。緑がいろんな葉型、いろんな樹型で構成されてることにすごく興味をひかれる。糸杉、マロニエ、メープル、蔦、とそれぞれちがう方角を志向する緑を配してること。こんなことを意図的にやるコルビジェってすごく変わってる!巨大作品からは思いもよらないけど、緑・植物に対する独特の感性をもった人だったのかも。1920年代の「みどりのゆび」男っぷりに、ル・コルビジェの印象が大きく変わったDVDでありました。1巻だけほしー!