六本木で「Tokyo Photo 2011」。去年迫力のあった中国や台湾の写真家の出品がなかったのがちょっとさびしかったですが、
原久路さんの「バルテュス絵画の考察」シリーズがエロくてgoodでした。
六本木ミッドタウンの店に並んだ美しいもの、上品なもの、洗練されたものを眺めたあと、21_21 DESIGN SIGHTで
「アーヴィング・ペンと三宅一生 Visual Dialogue」。アーヴィング・ペン、三宅一生、安藤忠雄の設計したこの美術館、サントリー的上品さに統べられたミッドタウン。…1950年代からはじまった文化の最良の部分を体現するアーヴィング・ペンの作品を見て、1990年代に頂点をむかえた東京の繁栄を体現してるここにいると、まるで3.11前に戻ったようなココロの平安を覚える。でもすぐさま、汚染された地域に住む人々を見棄ててここの繁栄だけを続けようとしている力のことを思い、鉛を飲んだような気持ちに覆われちゃう。
芝生の公園で食べたオリーブや乾燥トマトを練り込んだバケットはとっても美味しかった。さすがに幼児を芝生で遊ばせるひとは減ったみたい。むかし文化史の先生が言ってた。マドリッド、ウィーン、ロンドンのようにいちど世界中の富が集まるバブル的繁栄を迎えて、その後頂点をすべり落ちて永い黄昏時を生きてる都市で暮らすほど楽しいことはない、東京はうまく黄昏られるかな?って。…できませんでしたねー先生、って思いながら、国立新美術館に向かいました。