ひさしぶりにエディット・ピアフ
[amazon]を取り出してきたらなかなかいいです。意外と夏向き。とくに「谷間に三つの鐘が鳴る」とか「いいえ、後悔してない」とかのおおらかなのがいいっす。ガキのころ聞いてた2枚組のがほしいなあ。なんか素朴なシャンソンがいっぱい入ってた。
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ピアフを聞き始めたのは中井英夫の超絶推理小説「虚無への供物」
[amazon]を読んだからで、ここにピアフの「ムッシュウ・ルノーブル」がでてきます。妻に裏切られてガス自殺しちゃうルノーブル氏の歌。「あなたは信用しすぎましたね。コンフィアンス、コンフィアンス、コンフィアンスゥ…」っていうルフランのある小粋な曲です。「虚無への供物」はシャンソンと目赤・目白・目黒・目青・目黄の五不動と、戦後のバラ栽培家と、貴石が謎解きに絡んでくるという、ケンランお耽美にして、そのじつチャッキチャキべらんめえというわけわからん世界で大好き。蒼司・紅司の兄弟と藍司・黄司という従兄弟をめぐる連続殺人事件(なんつー名前だ・笑)を解決するしようとする蒼司の友人の○○(名前忘れちゃった)とその従姉妹・久生。このにわか探偵ふたり組が、久生十蘭の珍道中もの「のんしゃらん道中記」のコン吉&タヌの凸凹コンビを思わせて(「黄金遁走曲」
[amazon]所収。高くなってるけど、超おすすめ文庫)、そこもぐっとくるんだよね!あ、二冊ともまた読みたくなっちゃった。